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Fail School·발행 2026.05.18

何を学んだか、振り返りは次の資産だ

振り返りは終わったことを整理する作業ではなく、次のMVPのための資産化作業です。KPT、5 Whys、KIS 3つのフレーム比較、感情・データ分離法、振り返りワークブック。

振り返りは結果を整理することではなく、次のための資産化作業だ。

振り返りなしで次へ飛び込んで沈んだ人たち

1年前、ペルソナのパク・ソヨンさんはマーケコラム自動分類SaaSをリリースして最初の100人を集めました。有料登録者は5人でしたが、「とりあえず作ったから次へ」と考えました。2週間で新しいアイデア3つをスケッチ。手を止められなかった理由は、現在の不足を自分の能力不足と感じたからです。結果? 6か月後、4つのプロジェクトはすべて中途半端に止まっていました。

イ・ジュノさんはもっと極端でした。最初のMVPのコードを3か月後に見て「これは何だ?」と思いました。自分のレガシーコードを読むのに時間がかかり、次のプロジェクトでは「きれいに作り直す」と誓いました。でも同じミスを繰り返したのです。2回目も積み上がらなかった。

2人とも見落としたのは同じ。振り返りです。でもほとんどの人が振り返りを「終わったことを整理する時間」だと考えます。エクセルに「良かった点、惜しかった点」を書いてフォルダにしまう方式。実はそれは振り返りではありません。それは「記録」にすぎません。

振り返りは整理ではなく資産化だ

振り返りの本当の目的を理解しましょう。振り返りは、最初のMVPが終わる場所で、次のMVPに使う「資産」を作る作業です。

最初のMVPの1年を振り返ると、その中にはいくつもの資産が隠れています。コードはもちろん、その過程で得たノウハウ、関係、ツール、習慣。あなたがミスしたパターン、繰り返した意思決定、顧客と交わした会話の記録。これらすべてが、次のMVPを5日速く作れる「肥料」です。

振り返りなしで次に行く人たちのパターンは一定です。

  1. 最初のMVPで同じミスをまた犯す
  2. 2回目も1回目と同じくらいかかる
  3. 結局「自分は遅い人」と自責する

違います。あなたは遅いのではなく、資産を意識していないのです。ダンクンは最初「板橋市場(パンギョ・チャント)」というMVPで町の検証を終えたあと、そのパターンを全国に拡張しました。トスは簡単送金というコアシグナルを掘り当てたあと、その基盤の上に40以上の製品を積みました。

振り返りがないと、すべての学びは「1度の経験」で終わります。振り返りを通じてはそれが「次のための戦略」に生まれ変わる。違いは大きいです。

振り返りフレームワーク3種比較

1. KPT、もっとも直感的な3分割

Keep(続けること) / Problem(問題) / Try(試すこと)で分けます。アジャイルチームで広く使われる方式。

パクさんの最初のMVP振り返り例:

Keep
- 顧客インタビューを毎週1件実施(次もこのペース維持)

Problem
- 機能開発とマーケを同時進行で、どちらも中途半端

Try
- 次のMVPではマーケを2週間後ろにずらす
  (測定: Day 7登録者数)

KPTの強み:構造がシンプルで、すぐ行動につながる。弱み:「Try」が抽象的になりがち。Tryの各項目に担当者・期限・測定基準を必ず付けるべきです。

2. 5 Whys、根本原因まで掘る方式

トヨタが開発した手法。問題に対して「なぜ?」を5回問うて、表層の症状ではなく根本原因を見つけます。

ジュノさんの2回目のMVP振り返り例:

Q1: なぜ最初のMVPのコードは6か月でレガシーになったか?
→ ユーザー要求のたびに速くコーディングした

Q2: なぜ速くコーディングしたか?
→ 締切を決めなかった

Q3: なぜ締切を決めなかったか?
→ 「十分」の定義がなかった

Q4: なぜ定義がなかったか?
→ マーケチームがなく、外部検証がなかった

Q5: 今後どうする?
→ 次のMVPは初週に「締切機能定義書」をチームと共に作成

強み:見かけの問題を貫いて本当の原因を見つける。弱み:時間がかかる。「1〜2個の大きな問題」にだけ適用。

3. KIS(Keep-Improve-Stop)、行動への最速

組織心理学から。3つのカテゴリに「アクション項目」だけを入れます。

  • Keep:続けるべき行動1〜2個(具体的、測定可能)
  • Improve:改善すべき領域 + どう変えるか
  • Stop:これから止めること(否定的に書かない)

強み:振り返りがそのまま「来週のプロトコル」になること。

感情とデータを分ける方法

いちばん難しい部分。自分の感情をデータと分けること。

多くの創業者は最初のMVPの結果をこう解釈します。

  • 有料ユーザー5人 → 「まだマーケが足りない」
  • 離脱率が高い → 「UIが悪いのかな」
  • 月の新規登録20人 → 「もう少し時間が必要」

これは「次にもっと頑張れば何とかなる」という心理的防衛です。現実は違うかもしれません。

3段階で分ける

Step 1. 感情だけ取り出す。MVPを作っていたときに感じたことをまず認めます。「私はこれを1年作って、十分頑張ったし、この市場はまだ大きいと信じている。」 これを文章にする。隠す必要はありません。

Step 2. データだけを見る。そのあと、数字だけ見ます。

  • Day 1の登録者数 vs Day 30の登録者数(成長曲線は上がっているか?)
  • 登録者中のアクティブユーザー比率(新規対比30日後のアクティブ%?)
  • 顧客インタビューで繰り返された言葉(同じ問題を語った顧客が3人以上?)

Step 3. データを「シグナル」として読む。「まだマーケが足りない」はシグナルではありません。でも「初週登録100人、2週目15人」はシグナルです。シグナルはあなたができないことを見せてくれます。

2回目のMVPでいちばんよくある罠は、「1回目の感情解釈」をまたすること。「マーケをもっと」「UIをもっと綺麗に」のように。本当のシグナルを逃すと、同じ道をまた歩きます。

感情とデータを分けるいちばんの道具は別の人。書いた振り返りを同僚やメンターに見せて「このデータは何を言っていそう?」と聞いてみてください。

「次は違うやり方で」を抽出する3タイプ

1. 今回やってはいけないこと

「機能リクエストをすべて反映しない」→ 次のMVPでは顧客リクエストが来たらまず「これは私たちのロードマップに合うか?」と問う。

2. 今回やらなかったが次でやること

「顧客インタビューを十分にできなかった」→ 次のMVPでは毎週インタビュー時間4時間を予約。締切なし。

3. 今回のやり方を違うふうにすること

「マーケを最後にした」→ 次のMVPではDay 1から。方法:メールリスト、Disquiet、ProductHunt準備。

それぞれに「いつから」「誰が」「どう測るか」を書きます。

振り返りワークブック4段階

1段階. 数字の整理(20分)

- リリース日 / 終了日
- Day 1・7・30・150の登録者
- 有料ユーザー
- 維持率
- もっとも活発な顧客群(例:マーケチームが週3回以上利用)

2段階. 感情を認める(10分)

私はこのプロジェクトについてこう感じている:
- 5か月頑張ったから、もう少しチャンスがありそう
- 顧客たちは良いと言ったから、需要はあるはず
- マーケをもう少し増やせばいい

3段階. KPTベースで構造化(30分)

KeepProblemTry
毎週インタビュー1件有料転換は5名だけ価格$19→$9.9(測定:Day 30有料率)
マーケコラム自動化機能開発が遅いマーケはDay 14以降(最初の2週は機能だけ)

4段階. 次のMVPに使う資産の明文化(20分)

  1. 顧客インタビュープロトコル(毎週火・木14時、Notion記録)
  2. 機能優先順位の体系(顧客の繰り返し数 + 我々のロードマップ)
  3. マーケ開始時点(Day 14から、準備:メールリスト + コミュニティ)

振り返りチェックリスト

  • 最初のMVPの最終数字をすべて記録したか?(登録者、アクティブ、有料、維持率、インタビュー)
  • 感情とデータを分けた段落を1つ以上書いたか?
  • 5 Whysで1〜2個の根本原因まで掘ったか?
  • 「次は違うやり方」を具体的な行動3つ以上抽出したか?
  • 各行動に担当者・期限・測定基準を付けたか?

まとめ

振り返りを終えたら、もっと難しい問いが出てきます。あなたが抽出したデータは本当に正しいシグナルか? 多くのメイカーがここで錯覚します。

最初のMVPから出た100のデータポイントのうち、本当のシグナルは3〜5個。残りはノイズ。次の記事では確証バイアスを認識し、本当のシグナルと自己合理化を区別する方法を学びます。


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登場人物(パク・ソヨン、イ・ジュノ)について
本シリーズの登場人物は、フェイルスクールが作った架空のペルソナです。ただし、ダンクン、トスなどの企業事例とKPT、5 Whys、KISフレームワークはすべて実在のものです。


キム・ミンチュル、Freeive CEO、フェイルスクール

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